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憲法条文に活力を与える運動を

  11月3日静岡市の「労政会館5階会議室」で「憲法フォーラムin静岡・憲法(公布)記念日講演会」を、「しずおか憲法9条を擁護し実現する会」が主催し、県内から50人が参加して行われました。当初5月3日に開催する予定でしたが、新型コロナのため11月に延期し、参加者を絞るなど感染防止対策を行いながら開催しました。

感染防止対策を講じての講演会

 主催者を代表して渡邉敏明会長が「安倍政権から菅政管にかわったが憲法改悪の危機が去ったわけでない。格差をなくし男女平等を進めることで憲法理念の実現をめざす運動を強め、改憲発議を止めよう」と決意を述べた。その後、戦争をさせない1000人委員会・静岡の小長谷保共同代表から連帯の挨拶をいただき、高校生平和大使のビデオメッセージが紹介された。

講演する内田雅敏弁護士

 講演は、「アジアの中の日本国憲法」~あなたは韓国憲法の前文を読んだことがありますか~と題し、弁護士の内田雅敏さん(戦争をさせない1000人委員会事務局長)が論理的に90分間熱く語った。
内田さんは、「韓国憲法の前文は、1919年の3月の植民地支配に対する独立運動と、1960年の独裁政権に対する学生の民主改革運動を基礎とし、国内では国民生活の均等な向上を期し、外交では恒久的な世界平和と人類共栄に貢献する、としている。それに対し、日本国憲法は未完の憲法で、戦争責任、植民地支配を未精算のままつくられており、それが日韓の関係悪化の原因となっている。2018年韓国大法院が元徴用工の損害賠償を命じた判決を出した時、日本政府は1965年の日韓基本条約・請求権協定で解決済みと、裁判当事者の企業より声高に判決を批判した。類似の中国人強制労働問題で鹿島や西松建設、三菱マテリアルなどが、強制労働による加害の事実と責任を認め、謝罪・賠償し和解した。当時の日本政府は一切口を挟まなかった。元徴用工問題の解決は65年協定を補完修正した日韓共同宣言に基づき当事者企業による自発的解決に委ねるべきだ」と指摘した。また、「日本国憲法の肝は第11条と97条の基本的人権の擁護にある。憲法改悪の動きに対しては、日本国憲法の条文に活力を与えることが憲法闘争となる。持続的に条文の内容を実現させる運動が必要だ」と講演を締めくくった。集会では、「改憲勢力の動きに対し、憲法に基づく政治の実現を求め、地域・職場から運動を拡げていこう」とのアピールを採択した。

PDF 20.11.03 11.03 憲法記念日講演会アピール(第2次案)(PDFファイル)(128KB)≫

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