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命の水・水道の民営化はNO!

  今年(2018年)4 月から、浜松市の下水道事業が民営化されました。全国の自治体では初めてのことです。コンセッション方式、施設の所有権を自治体に残したまま民間事業者が施設運営を行うというもので、浜松市はさらに上水道までもこの方式で民営化しようとしています。しかし水道民営化の動きは、浜松市だけの問題ではありません。新自由主義的な国策の一環として推進されていることに留意しなければなりません。

浜松市の上水道水路(浜松市HPより転載)
水道民営化は小泉政権からの動き

 水道民営化が話題になったのは、2013年4 月、麻生太郎氏が、アメリカのCSIS(米戦略国際問題研究所)で、「日本の水道のすべてを民営化する」と言明したときでした。  しかし、水道民営化の動きは、小泉内閣の頃から始められていました。規制緩和を推進した小泉政権は、その一つとして水道法を一部改正し、これまで市町村運営だった水道事業に民間企業を参入させ、その結果、浄水場の運転業務などを、外資を含めた民間企業に委託する自治体が増加しました。

浜松市政の特徴

 浜松市は、そうした動きにとびついて民間企業への水道事業の委託化を推し進めてきました。その背景には、浜松市に本社を置くスズキ(株)をはじめとする、浜松商工会議所による浜松市政の支配があります。その下で浜松市は、市の業務の民営化・民間委託化を推し進め、正規職員を減らして非正規に業務を担わせ、「平成の大合併」時に設定された区を減らそうとしています。スズキ会長は「区を減らせば(市長の)4 選もある。それをやらなきゃグッドバイ」などと浜松市長に強く迫っています。

おいしい水と評価の高い常光浄水場
浜松市政の特徴

 浜松市の水道事業は、健全かつ黒字です。2018年度当初予算でも、当年度純利益が約3億2500万円と見込まれています。にもかかわらず、施設の老朽化、将来的な使用水量の減少による減収、水道事業に関わる職員の減少と高齢化を理由に、このままだと水道料金を大幅に値上げしなければならないと危機感を煽って民営化方針を打ち出してきました。しかしこれは理由になりません。水道職員については、市が意識的に減らしているだけですし、市の「人口減少時代の水道料金はどうなるのか?研究結果(改訂版)」によれば、浜松市の水道は2040年度でも水道料金が2458円(2015年度2116円、20㎥使用時の料金)と16%の上昇が見込まれているだけです。民営化のための民営化策としか思えません。

浜松市の水道事業

 国会議員を、そして国民をだまし、安倍首相に近い人に利益をもたらすため、手段を択ばない側近・忖度政治はもう終わりにしなければなりません。
残念ながらすでに複数の犠牲者が出てしまいました。佐川宣寿前国税庁長官や一部の職員に責任を押付け、政権の延命をはかろうとする政治家は日本に不要です。

人の命にかかわる水道事業

 そもそも水道は、利益がでない事業ですし、最も公共性が強く、人の命にかかわるものです。だからこそ、市町村が運営しているのです。

 水道事業は、給水人口の多寡によりその料金が左右されます。水道事業は規模の問題であって、浜松市の給水人口は約76万人ですが、統計的にはその規模が最も料金が安くなっています。規模が小さければ、周辺の市町村と合同で事業を行えばよいのです。

民営化されるとどうなるか

 民間企業がそもそも儲からない水道事業で、どのようにして儲けるか。手っ取り早い方法は料金の値上げです。2009年5月、公営に戻したフランス・パリ市は民営化後、水道料金が連続して値上げされ、民間企業からの報告書には利益率を低くするなど虚偽が記されていました。その他民間企業では、役員報酬、株主配当などがあり、水道料金が水道事業そのものに投下されるわけではありません。また技術的な情報は企業秘密として開示されなくなります。

通行する人に真相究明を訴える 一人一人が問題意識を持とう!

 私たちは「安全で、おいしく、いつでも確保できる、しかも安い水」を必要としています。パリ市のように、民営化はそれを不可能にするのです。浜松市で動き始めた民営化、それを阻止する取り組みを、私たちははじめました。市民・西遠地域連帯する労組会議・社民党などが、「水道事業民営化を考える浜松市民の会」(小池善之代表)を17年12月に結成し、学習会を重ねてきました。今後も市内各地で学習会を開催し、市民に問題点を明らかにし、運動を拡げていきます

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