Top >行動する社民党 >青年党員合宿交流
第5回全国社民ユース合宿交流会が、10月13日(土)~14日(日)17都府県から41名が参加し、宮城県で開催されました。
13日はまず、登米市・石越浄化センターを訪れ、汚染稲わらの実態を視察しました。放射性物質が検出された稲わらが「着払い」で大量に送り返されたことに驚かされましたが、保管されているサイロを見たときに、遠く離れた宮城の内陸部にも放射能の汚染がもたらされたことに憤りを感じざるを得ませんでした。現在の保管している稲わらは今後の処理方法も決まっておらず、一時保管の期限は2年との報告がなされました。
次に気仙沼市を訪れ、市職労佐藤書記長より、震災直後の市職員の行動等についての報告を受けた後、災害時の公務員の労働条件についてのお話を伺いました。気仙沼市長は、市職員はボランティアだとして、時間外賃金を支払っていません。自宅に帰れず、避難所の運営にあたった職員に対しては、「ボランティアだ」と言い放つ当局。非常時の公務員は、市職員であり被災者でもあるという矛盾に満ちた立場になるのは紛れもない事実です。労使関係の中で、全国的に事前に取り決めをしていくことの必要性を感じました。
気仙沼の象徴のような陸に打ち上げられた漁船の前で報告を受けました。この漁船を保存するかしないかで地元は議論をしているとのことでした。住民からすれば、あの津波・火災などで町が壊滅し、身内にも犠牲者が出ていることを思い出すから、撤去をという声があるとのことでした。
次に南三陸町を訪れ、よく報道されている「防災対策庁舎」に行きました。献花台が備えられており、多くの見学者がバスで訪れていました。土地が地震の影響で沈下している実態を実感しました。震災直後と比べれば片付いただけであり、復興・復旧はこれからという印象を受けました。
2日目は、仙台市で、脱原発運動の課題について、宮城県平和運動推進労組会議の菅原事務局長より、宮城県における脱原 発運動についての講演を受けました。前日の稲わらのみならず、福島県境ではシイタケ栽培農家が風評被害にあっている現状が報告されました。また、食とみどりと水を守る県民会議が事務局になり、農協、消費者団体等と連携した集会を実施するなど、原発事故を契機とした新たな枠組みの運動が展開されていることが報告されました。
ユースで作る社民党若者政策では、2009年に策定された社民党若者政策をたたき台に「労働」「教育」「社会参画」の三分野に分かれ、意見交換を行いました。私は「教育」分野に参加し、座長を務めました。教育の分野は世の中が多様な価値観になっている中で、「人間を育てる、いのちを育てる教育」など、従来の固定観念では議論の俎上にあがりそうにない課題も浮き彫りになったのが、特徴であったと思われます。
今回の合宿コンセプトは、若年層の政策を当事者たる青年党員を中心に作成するということで開催されました。参加した感想は、グループワークなどを取り入れ、わずかな時間でも意見交換ができたことは有意義であり、吉田常任幹事からも次期総選挙のマニフェストにも今回の意見を取り入れる発言がありました。
ただ、事前討議が足りない中で開催された感は否めません。実際、事前討議が開催できる県連合はわずかであり、それを補完するのがブロックです。次回は最低限ブロックの世話人はすべて参加できるような体制にしていただけるよう全国連合には求めたいと考えます。そのためにも、ブロック交流の具体化が求められていると考えます。
静岡県連合においても、青年党員は少なくどのように拡大していくのか、組織的に討議を重ねていくことが必要です。それには、県内交流の強化とブロック交流の強化を車の両輪として取り組んでいく必要があるのではないでしょうか。次回は北信越ブロックでの開催が予定されています。
静岡支部連合 T・M
|